2015.09.18

昨日から、日本では初開催となるAPGN2015(アジア太平洋ジオパークネットワーク山陰海岸シンポジウム)に参加しています。

世界では111、アジアでは35、日本では7箇所の世界ジオパークがあり、私達が活動の拠点にしている香美町も、そのエリアに指定されています。

ジオパークは、優れた地質的な遺産、景観を、保全・活用し、教育、経済、文化などのあらゆる面で活用している地域に認定をしていくものです。

 

期間中にさまざまなフォーラムやツアーが開催され、それぞれのジオパーク関係者が集い、交流と、学びの機会となっています。

 

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開会式の様子

書家の女性が、大きく『海岸伝説』と書いて、参加者にメッセージを発信されています。

これまで山陰海岸に伝わるさまざまな伝説があるように、これから私達が新たな伝説をつくりあげてください…という意味を込めて書かれたそうです。

 

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小代でのバスツアーに参加しました。

吉滝の様子、滝つぼの裏側から滝を眺めることができるので、『裏見滝』とも呼ばれているそうです。

 

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貫田の放牧場を眺めています。

 

但馬牛の産地として、名高い香美町ですが、それは但馬の地形に大きく関係しています。

 

但馬の山間部は、谷が深くいくつも、その谷筋がある複雑な地形をしています。

現在の国道などがなかった時代…、人々は、いくつもの山を越えて、交流をしていました。

このため、牛の交配を他の地域と行わず、但馬の血統を守ってきました。

それが、神戸や松坂などに代表される和牛の素牛として取引されるようになりました。

 

地域の文化や歴史を育んだ背景には、山陰海岸の地形が大いに関係しており、それらを紐解いていくことが、ジオパークの一つの使命でもあります。