2013.11.08

鉢伏の高丸山周辺と、東鉢伏高原などごくかぎられたところにだけ住むまぼろしの

 

ウスイロヒョウモンモドキという蝶がいます。

 

以前は、中国地方にはいたるところにいたそうですが、いまやごく数えるところとなり、レッドブックデータ登録の絶滅危惧種となってしまいました。

 

ハチ北周辺にも以前はいたそうなのですが、ハチ北からは現在途絶えてしまっています。

 

このウスイロヒョウモンモドキの幼虫はおみなえしをえさとしているそうです。

 

昔は、農耕用に牛をどの家も飼っていて、夏には、その牛を高原に放牧していました。

その放牧によって、草原環境が維持され、草原性の植物が繁茂する環境がありました。

 

農耕用の牛を放牧しなくなり、その高原を利用して、スキー場経営が行われるようになり、草原環境が守られたため、オミナエシなどの生える草原環境が維持されたため、いまでも生き続けているというわけです。

日本は豊かな植生をもっているので、そういった人が生活しないところは、何十年かすると、雑木が生い茂り、草原環境はなくなってしまいます。

実は、このウスイロヒョウモンモドキ、人の生活の営みとともに生き続けているという里山ならではの蝶なのです。

 

 

いまハチ北ではそのウスイロヒョウモンモドキが再びこの地に舞い降りることができるように、草原環境の復活にむけての取り組みをしています。

 

今日は、オミナエシの苗を1000本ほど植えました。

 

どこまでこの取組が続けられるのかわかりませんが、復活を願ってわたしたちも力になりたいと思います。

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オミナエシの苗、ウスイロヒョウモンモドキは、園芸種のオミナエシは食べません。この苗は、鉢伏山に自生しているオミナエシから採取した種を育てて苗にしています。

 

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昨年植えた苗、まだ花が咲くまでにはいたっていませんが、しっかりと根付いているので、安心しました。

 

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植栽風景、地元ハチ北の人で植えています。

地道な作業の繰り返しです。